前のページでは、
A曲:128 BPM
B曲:130 BPM
だった2曲の速さを合わせて、
A曲:128 BPM
B曲:128 BPM
にしました。
これで2曲が進む速さは同じです。
でも、まだ2曲の「ドン」が同じ場所で鳴るとは限りません。
次は、
2曲の拍の位置を合わせます。
BPMが同じでも、拍はずれる
たとえばA曲とB曲が、どちらも128 BPMだったとします。
速さは同じです。
でも、
A:ドン ドン ドン ドン
B: ドン ドン ドン ドン
のように、B曲が少し遅れて始まっていたら、2曲の「ドン」は重なりません。
逆に、
A: ドン ドン ドン ドン
B:ドン ドン ドン ドン
なら、B曲の方が少し先に進んでいます。
つまり、
速さが同じこと
と、
拍の位置が同じこと
は別です。
2曲を合わせるには2つの作業がある
ここまでを整理すると、2曲の拍を合わせるには、
1. 速さを合わせる
2. 拍の位置を合わせる
という2つの作業があります。
前のページでやったのが、
1. 速さを合わせる
です。
このページでは、
2. 拍の位置を合わせる
をやります。
この2つを合わせて、ビートマッチ(Beatmatching)と呼びます。
まず、ずれている状態を聞いてみる
今回はA曲とB曲をどちらも128 BPMにしてあります。
速さは最初から同じです。
ただし、B曲の位置を少しずらしてあります。
2曲を同時に再生してみてください。
*音が出ます。音量に注意してください。
?
- 再生ボタン(緑の丸の三角):押した曲が鳴り始めます。鳴っている間は一時停止の形に変わり、もう一度押すとその場で止まります。
- CUE:止まっているときに押すと、いまの位置を覚えます。覚えた場所は波形の上に緑の旗で出ます。鳴っているときに押すと、覚えた場所へ戻って止まります。実際のDJソフト(rekordbox)と同じ考え方です。
- 波形:中央の線がいまの再生位置で、曲のほうが右から左へ流れます。押した場所へ移り、横へ引くと細かく動かせます。1拍ぴったりへ吸い付かないので、ずれを自分で詰められます。移っただけではCUEは変わりません。
- いまどこにいるか:中央の橙の線がいまの位置です。小節番号は波形の下に流れるので、線の下の数字がいまの小節になります。数字を出す欄は別に持ちません。
- 拍のずれ:2曲の赤い線がそろっているかを見てください。赤い線が半拍以上ずれると波形の下に「ビートがズレてる!」と出ます。ずれている間だけ出ます。何拍ずれているかは出しません——赤い線を見れば分かるからです。
- 線の色:赤が小節の頭、白がその間の拍、オレンジがいまの再生位置、ライムが保存したCUEです。2曲の赤い線が上下でそろうと、小節の頭が合っています。
- CUE:置いた場所にライムの縦線と「CUE」が出ます。音源の位置に付いて流れるので、8小節の画面から外れると見えなくなります。端に寄せて出しません——そこにあるように見えてしまうからです。
- 表示範囲:8小節ぶんで固定です。AとBは同じ時間の幅で描いているので、テンポが違えば拍線の間隔も違って見えます。ずれはそのまま画面に出ます。
- テンポ:0.5 BPM刻みで曲の速さが変わります。下へ引くと速く、上へ押すと遅くなります——CDJのテンポスライダーと同じ向きです。中央が曲そのものの速さ(128 BPM)です。再生する速さそのものを変えるので、速くすると音程も上がります。キーロックの無いCDJやレコードと同じ挙動です。BPMを揃えるだけでは、拍のタイミングまで自動では揃いません。
- ヘッドホンでの先聴き:実際の機材では、客席へ出していない曲をヘッドホンだけで先に確かめられます。この画面にはありません。出ている音を聞いて合わせてください。
- EQ(HIGH / MID / LOW):その帯域の量が変わります。0まで絞るとその帯域は聞こえなくなります——実機のEQと同じで「切る」と言ったら消えます。2曲の低音が重なると濁るので、片方のLOWを下げて比べてみてください。
- フェーダー:その曲の音量です。0 にすると聞こえなくなります。
- この2曲でできる練習:Aのドラム中心(1〜8小節)にBのイントロ(1〜8小節)を重ねると、Bの9小節目でボーカルが始まります。そこはAを下げ切るところで、Aが終わるところではありません——下げなければAは残りの24小節を鳴らし続け、Bのボーカルと重なったままになります。波形の帯に出る「Bを再生」がAの頭で、Bの9小節目に出る「Aを切る」が切りどころです。Bの頭から32拍=8小節ぶんです。これは練習しやすい一例で、唯一の正解ではありません。どこで重ねても構いませんし、目印どおりに操作しなくても止められません。
- 曲の長さ:ここで鳴っているのは、練習のために切り出した編集版です。Aは32小節、Bは16小節です。実際の曲がすべてこの構成というわけではありません。終わりまで来ると止まります。
「ドン」と「ドン」が少し離れて聞こえるはずです。
これが、
BPMは同じだけど、拍の位置がずれている状態
です。
画面でもずれを見てみる
DJシミュレーターの波形には、拍の位置を示す線があります。
A曲とB曲の拍が合っていれば、上下の線も同じ位置に並びます。
ずれていると、
A曲の線とB曲の線が横にずれて見えます。
*音が出ます。音量に注意してください。
いま見ているところ:A曲とB曲の波形
?
- 再生ボタン(緑の丸の三角):押した曲が鳴り始めます。鳴っている間は一時停止の形に変わり、もう一度押すとその場で止まります。
- CUE:止まっているときに押すと、いまの位置を覚えます。覚えた場所は波形の上に緑の旗で出ます。鳴っているときに押すと、覚えた場所へ戻って止まります。実際のDJソフト(rekordbox)と同じ考え方です。
- 波形:中央の線がいまの再生位置で、曲のほうが右から左へ流れます。押した場所へ移り、横へ引くと細かく動かせます。1拍ぴったりへ吸い付かないので、ずれを自分で詰められます。移っただけではCUEは変わりません。
- いまどこにいるか:中央の橙の線がいまの位置です。小節番号は波形の下に流れるので、線の下の数字がいまの小節になります。数字を出す欄は別に持ちません。
- 拍のずれ:2曲の赤い線がそろっているかを見てください。赤い線が半拍以上ずれると波形の下に「ビートがズレてる!」と出ます。ずれている間だけ出ます。何拍ずれているかは出しません——赤い線を見れば分かるからです。
- 線の色:赤が小節の頭、白がその間の拍、オレンジがいまの再生位置、ライムが保存したCUEです。2曲の赤い線が上下でそろうと、小節の頭が合っています。
- CUE:置いた場所にライムの縦線と「CUE」が出ます。音源の位置に付いて流れるので、8小節の画面から外れると見えなくなります。端に寄せて出しません——そこにあるように見えてしまうからです。
- 表示範囲:8小節ぶんで固定です。AとBは同じ時間の幅で描いているので、テンポが違えば拍線の間隔も違って見えます。ずれはそのまま画面に出ます。
- テンポ:0.5 BPM刻みで曲の速さが変わります。下へ引くと速く、上へ押すと遅くなります——CDJのテンポスライダーと同じ向きです。中央が曲そのものの速さ(128 BPM)です。再生する速さそのものを変えるので、速くすると音程も上がります。キーロックの無いCDJやレコードと同じ挙動です。BPMを揃えるだけでは、拍のタイミングまで自動では揃いません。
- ヘッドホンでの先聴き:実際の機材では、客席へ出していない曲をヘッドホンだけで先に確かめられます。この画面にはありません。出ている音を聞いて合わせてください。
- EQ(HIGH / MID / LOW):その帯域の量が変わります。0まで絞るとその帯域は聞こえなくなります——実機のEQと同じで「切る」と言ったら消えます。2曲の低音が重なると濁るので、片方のLOWを下げて比べてみてください。
- フェーダー:その曲の音量です。0 にすると聞こえなくなります。
- この2曲でできる練習:Aのドラム中心(1〜8小節)にBのイントロ(1〜8小節)を重ねると、Bの9小節目でボーカルが始まります。そこはAを下げ切るところで、Aが終わるところではありません——下げなければAは残りの24小節を鳴らし続け、Bのボーカルと重なったままになります。波形の帯に出る「Bを再生」がAの頭で、Bの9小節目に出る「Aを切る」が切りどころです。Bの頭から32拍=8小節ぶんです。これは練習しやすい一例で、唯一の正解ではありません。どこで重ねても構いませんし、目印どおりに操作しなくても止められません。
- 曲の長さ:ここで鳴っているのは、練習のために切り出した編集版です。Aは32小節、Bは16小節です。実際の曲がすべてこの構成というわけではありません。終わりまで来ると止まります。
最初は耳だけで判断できなくても問題ありません。
まずは、
音と画面の両方で「ずれている状態」を知る
ところから始めます。
B曲の位置を動かしてみる
今回は、A曲を基準にしてB曲を合わせます。
B曲の波形を左右に動かして、
A曲の拍の線とB曲の拍の線
が同じ位置になるようにしてみてください。
操作B曲の波形を左右に動かす
少しずつ動かしていくと、
バラバラに聞こえていた2つの「ドン」が近づいてきます。
そして位置が合うと、
2曲の「ドン」が一つに重なって聞こえる
ようになります。
早いのか、遅いのかを見る
B曲の「ドン」がA曲より先に聞こえるなら、
B曲が少し先へ進んでいます。
その場合は、B曲を少し後ろへ戻します。
逆に、B曲の「ドン」がA曲より後から聞こえるなら、
B曲が遅れています。
その場合は、B曲を少し前へ進めます。
つまり、
Bが先なら戻す。
Bが遅ければ進める。
ということです。
最初は画面の拍線を見ながら操作して構いません。
合わせたあと、そのまま聞いてみる
拍の位置が合ったら、すぐに終わりではありません。
そのまま少し2曲を流してみてください。
もし、
最初は合っているのに、また少しずつ離れていく
なら、拍の位置ではなく速さがまだ合っていません。
つまり、TEMPOをもう一度調整する必要があります。
一方、
一度合わせたあと、そのまま重なり続ける
なら、
の両方が揃っています。
「ずれる」の2種類を区別する
ここはかなり重要です。
最初から位置がずれている
AとBのBPMは同じだけれど、
ドンの場所だけがずれている。
→ B曲の位置を前後へ動かします。
時間とともにずれていく
最初は合っているのに、
少しずつドンが離れていく。
→ BPM、つまり速さが違います。
TEMPOを調整します。
この2つを区別できるようになると、何を直せばいいのか分かるようになります。
自分で合わせてみる
今度は自分でやってみましょう。
DJシミュレーターでは、
A曲:128 BPM
B曲:128 BPM
にしてあります。
ただし、B曲の拍位置はずらしてあります。
- A曲とB曲を再生する
- 2曲の「ドン」を聞く
- 上下の拍線を見る
- B曲の波形を前後へ動かす
- 2曲の「ドン」を重ねる
- そのまま少し流して、ずれが広がらないか確認する
までやってみてください。
*音が出ます。音量に注意してください。
?
- 再生ボタン(緑の丸の三角):押した曲が鳴り始めます。鳴っている間は一時停止の形に変わり、もう一度押すとその場で止まります。
- CUE:止まっているときに押すと、いまの位置を覚えます。覚えた場所は波形の上に緑の旗で出ます。鳴っているときに押すと、覚えた場所へ戻って止まります。実際のDJソフト(rekordbox)と同じ考え方です。
- 波形:中央の線がいまの再生位置で、曲のほうが右から左へ流れます。押した場所へ移り、横へ引くと細かく動かせます。1拍ぴったりへ吸い付かないので、ずれを自分で詰められます。移っただけではCUEは変わりません。
- いまどこにいるか:中央の橙の線がいまの位置です。小節番号は波形の下に流れるので、線の下の数字がいまの小節になります。数字を出す欄は別に持ちません。
- 拍のずれ:2曲の赤い線がそろっているかを見てください。赤い線が半拍以上ずれると波形の下に「ビートがズレてる!」と出ます。ずれている間だけ出ます。何拍ずれているかは出しません——赤い線を見れば分かるからです。
- 線の色:赤が小節の頭、白がその間の拍、オレンジがいまの再生位置、ライムが保存したCUEです。2曲の赤い線が上下でそろうと、小節の頭が合っています。
- CUE:置いた場所にライムの縦線と「CUE」が出ます。音源の位置に付いて流れるので、8小節の画面から外れると見えなくなります。端に寄せて出しません——そこにあるように見えてしまうからです。
- 表示範囲:8小節ぶんで固定です。AとBは同じ時間の幅で描いているので、テンポが違えば拍線の間隔も違って見えます。ずれはそのまま画面に出ます。
- テンポ:0.5 BPM刻みで曲の速さが変わります。下へ引くと速く、上へ押すと遅くなります——CDJのテンポスライダーと同じ向きです。中央が曲そのものの速さ(128 BPM)です。再生する速さそのものを変えるので、速くすると音程も上がります。キーロックの無いCDJやレコードと同じ挙動です。BPMを揃えるだけでは、拍のタイミングまで自動では揃いません。
- ヘッドホンでの先聴き:実際の機材では、客席へ出していない曲をヘッドホンだけで先に確かめられます。この画面にはありません。出ている音を聞いて合わせてください。
- EQ(HIGH / MID / LOW):その帯域の量が変わります。0まで絞るとその帯域は聞こえなくなります——実機のEQと同じで「切る」と言ったら消えます。2曲の低音が重なると濁るので、片方のLOWを下げて比べてみてください。
- フェーダー:その曲の音量です。0 にすると聞こえなくなります。
- この2曲でできる練習:Aのドラム中心(1〜8小節)にBのイントロ(1〜8小節)を重ねると、Bの9小節目でボーカルが始まります。そこはAを下げ切るところで、Aが終わるところではありません——下げなければAは残りの24小節を鳴らし続け、Bのボーカルと重なったままになります。波形の帯に出る「Bを再生」がAの頭で、Bの9小節目に出る「Aを切る」が切りどころです。Bの頭から32拍=8小節ぶんです。これは練習しやすい一例で、唯一の正解ではありません。どこで重ねても構いませんし、目印どおりに操作しなくても止められません。
- 曲の長さ:ここで鳴っているのは、練習のために切り出した編集版です。Aは32小節、Bは16小節です。実際の曲がすべてこの構成というわけではありません。終わりまで来ると止まります。
完璧に耳だけで合わせる必要はありません。
まずは、
速さのずれと、位置のずれは別
と理解して、画面を見ながら直せれば十分です。
フレーズが合っているとは限らない
もう一つ注意があります。
拍がきれいに重なっても、
フレーズの位置まで合っているとは限りません。
たとえば、
A曲がフレーズの1小節目で、
B曲がフレーズの5小節目なら、
「ドン」は重なっていても、曲の大きな展開はずれています。
つまり、
BPMを合わせる
↓
拍を合わせる
↓
フレーズを合わせる
は、それぞれ別の確認です。
前に学んだ「どこで曲をつなぐか」と、ここで学んだビートマッチを組み合わせて、初めて2曲を自然に重ねやすくなります。
実際の機材ではどうするのか
実際のDJ機材では、ジョグホイールなどを使って曲を一時的に前後へ動かし、拍の位置を合わせます。
また、次の曲を客席へ出す前にヘッドホンで聞きながら合わせることもできます。
DJシミュレーターでは、その仕組みを分かりやすくするため、波形を左右に動かして練習します。
実機での細かな操作やヘッドホンでの合わせ方は、実際のDJ機材を扱う章で説明します。
まとめ
- BPMが同じでも、拍の位置がずれていれば2曲の「ドン」は重ならない
- まずTEMPOで速さを合わせ、そのあと拍の位置を合わせる
- 一度合わせても再びずれていくなら、まだ速さが合っていない
- 速さと拍位置を揃えることをビートマッチと呼ぶ