フレーズとは何か

拍と小節のまとまりから、展開の区切りを聴き取ります。

前のページでは、

4(Beat) = 1小節(Bar)

と説明しました。

今度は、その小節がさらにまとまってできるフレーズ(Phrase)を見ていきます。

小節がまとまると、曲の展開ができる

音楽は、同じ音が最初から最後まで続いているわけではありません。

しばらく同じ流れが続いたあと、

  • 音が増える
  • 音が減る
  • ボーカルが入る
  • キックが抜ける
  • 盛り上がる

といった変化が起こります。

こうした曲の展開を感じるまとまりを、DJではフレーズ(Phrase)として考えます。

つまり、

拍が集まって小節になり、小節が集まってフレーズになる

というイメージです。

拍(Beat) → 小節(Bar) → フレーズ(Phrase)

と、大きなまとまりになっていきます。

まずは8小節をひとまとまりとして見てみる

この教科書では、まず8小節をひとつのまとまりとして見ていきます。

4拍で1小節なので、

4拍 × 8小節 = 32拍

です。

つまり、

32拍 = 8小節

になります。

前のページと同じように数えるなら、

1小節目
2小節目
3小節目
4小節目
5小節目
6小節目
7小節目
8小節目

と進み、その次から新しいまとまりが始まります。

音に合わせて拍と小節が光ります(128 BPM)

8小節ぶん停止中

赤い線が小節の頭白い線が2・3・4拍目です。「1 2 3 4 / 2 2 3 4 / 3 2 3 4 / 4 2 3 4」と声に出して数えます。

8小節たつと、何かが変わることが多い

ダンスミュージックでは、8小節、16小節、32小節などのまとまりで曲の展開が変わることがよくあります。

たとえば8小節たったところで、

それまで鳴っていた音が消えたり、
新しい音が加わったり、
ボーカルが始まったり、
曲が一気に盛り上がったりします。

もちろん、すべての曲が8小節ごとに変化するわけではありません。

曲によって長さも構成も違います。

ただ、まず8小節をひとまとまりとして聴けるようになると、ダンスミュージックの展開をかなり捉えやすくなります。

フレーズの頭とは

ひとまとまりの最初の位置を、フレーズの頭と呼びます。

8小節をひとまとまりとして考えるなら、

1小節目の1拍目

がフレーズの頭です。

ここはDJにとって重要なポイントです。

なぜなら、次の曲もフレーズの頭から入れると、2曲の展開が同じタイミングで進みやすくなるからです。

なぜフレーズを合わせるのか

2曲をつなぐときに、拍だけを合わせても、必ず自然につながるとは限りません。

たとえばA曲が、

「あと2小節で大きく変化する」

ところにいるとします。

そこへB曲を、8小節のまとまりの途中から適当に入れると、

A曲が変化するタイミングと、B曲が変化するタイミングがバラバラになります。

リズム自体は合っていても、

曲の展開が噛み合っていない

状態になります。

一方、A曲とB曲のフレーズの頭を合わせると、

Aが変化するタイミングと、Bが変化するタイミングも合いやすくなります。

これが、DJでフレーズを意識する理由です。

最初に2曲をつないだときも、フレーズを合わせていた

「はじめて2曲をつなぐ」のページを思い出してください。

A曲の後半8小節に、B曲の最初の8小節を重ねました。

そして8小節たったところで、

A曲は音が減って引いていく。
B曲は音が増えて前に出てくる。

ようになっていました。

これは偶然ではありません。

2曲のまとまりを同じ位置からスタートさせたことで、2曲の展開が変わるタイミングを合わせていたわけです。

A12345678変化B12345678変化
2曲とも同じ位置から8小節を数えはじめるので、8小節たって展開が変わる瞬間も揃う。

A:|1|2|3|4|5|6|7|8|変化
B:|1|2|3|4|5|6|7|8|変化

このように2曲の時間軸が揃うと、曲と曲が自然につながりやすくなります。

拍を合わせることと、フレーズを合わせることは別

ここは重要です。

拍が合っていることと、フレーズが合っていることは別です。

拍が合っているとは、

AとBの「1・2・3・4」が同じタイミングで鳴っている状態。

フレーズが合っているとは、

AとBの大きな曲の区切りまで同じ位置に揃っている状態です。

DJでは、両方を考えます。

まず拍を合わせる。

そして、曲の大きな区切りも合わせる。

そうすると、2曲がより自然に一緒に進んでいきます。

まとめ

  • 小節がまとまって、曲の展開を感じる単位がフレーズ(Phrase)
  • この教科書では、まず8小節 = 32拍をひとまとまりとして考える
  • 2曲のフレーズの頭を合わせると、展開が変わるタイミングも揃いやすくなる

出典

  1. Open Music Theory — Form(教育資料)